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設計者コラム

#078 OpTaliXのアレイレンズ機能

通常の光学系は、一つの面にレンズの片面を一つ定義します。
ところがOpTaliXのアレイレンズ機能を使うと、一つの面に多数の微小レンズ面をマトリックス状に配置することが出来ます。
均一照明によく使われるフライアイレンズが好例ですね。
OpTaliXのスゴイところは球面、非球面のみならずGRINやフレネルといった結構特殊な面までシーケンシャルモードでマトリックス配置できるところです。
用意されているアレイ用ではない通常の面をアレイ化する機能です。
下図はフレネルレンズをアレイ化した事例です。

fresnel_array

Zemaxにもレンズレットアレイという機能があります。
ただし面タイプ個別のDLLで作る必要があります。
球面や非球面といった基本的なアレイのDLLは用意されていますが、新しいことをやろうとすると自分でDLLを書く必要が出てきます。
C言語でDLLを書くのですが、3次元屈折を書いたり光線と面の交点座標の収束計算が必要だったりして、やったことがありますが結構面倒です。
このようにZemaxではアレイを構成する基本となる面ごとにアレイ対応のDLLを用意する必要がある短所があります。
もちろん、Zemaxではノンシーケンシャルモードで基本オブジェクトをアレイ化することは容易に可能ですが、圧倒的に最適化が早いシーケンシャルモードで作業を行いたいとか、光線収差を評価したいとなるとこの方法では困難ですね。

 

考え方の違いですが、既存の面をアレイ化するという手法のOpTaliXの方が合理的だと思います。