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設計者コラム

#077 OpTaliXの動的な単一光線追跡

レンズ設計者にとっては、レンズ断面図に各画角などの光線を重ね書きする所謂『レンズ図』は無くてはならないツールの一つです。
これを見て、『ムリな曲がり方をしている箇所がある』とか『フォーカスはどの間隔で行うか』、『目的の収差補正はどの面で処理するのが最適か』といった判断をします。

 

ZemaxにもOpTaliXにもレンズ図描画機能は当然あって、私は多用しています。
ところでOpTaliXにはメニューで"Display ⇒ Plot a single ray"と辿るか、コマンドラインから"rsp"コマンドで動的に光線条件を変更出来る機能が搭載されています。
Zemaxには無い機能でとても面白い。

 

下図はこの機能を実行した時の様子で、スライダーとレンズ図描画画面が出ています。
スライダーの上半分は相対瞳座標、下半分は画角や像高と言った視野設定を行う箇所です。

slider

lens view

 

スライダーを動かして光線条件を変更すると、これに対応したレンズ図に描画されている光線がリアルタイムに動いていきます。
通常、視野設定では離散的な視野を設定しますが、この機能は設定された視野とは関係なく指定された条件の光線を描画してくれます。
非球面を多用している場合などは設定されていない視野で何か変なことが起きていないか、気を許すことが出来ません。
そのような場合にもこの機能は結構便利ですね。