コプトン光学設計(ロゴ)

レンズ設計・製作、技術・ノウハウ移転サポート

コプトン光学設計コプトン光学設計




設計者コラム

#072 光線経路探索アルゴリズム

ZemaxにしろOpTaliXにしろ、レンズデータを入力して光線を通すと、通るはずなのに通らなかったりすることが有ります。
撮像レンズ系では特に広角など画角の広いレンズの最大画角光線にこのような現象が発生することがあります。
Zemaxでは通るけど、OpTaliXでは通らなかったりその逆だったり。
通らない画角の光線に対して一旦通る画角まで小さくし、徐々に大きくしていくと通ることもあります。

 

特定の像高に至る光線をイタレーションで探索しているはずなのですが、これに失敗するのが原因かと。
最近Zemaxではこの光線探索アルゴリズムが強化されて『強化されたレイエンミングの使用』というオプションがレイエンミングの設定箇所にあります。
そのようなあからさまな設定項目はありませんが、OpTaliXも以前光線がちゃんと通らなかったレンズデータに対して通るようになったり地味に強化されているようです。
バージョン10.80の履歴にもそのような記述が見られます。

 

これは両者共、もっともっと確実に正確に素早く探索が終了するようにして欲しいと切に思います。