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設計者コラム

#057 OpTaliXの最適化(z2o)

OpTaliXを使っていると、OpTaliXとZemaxのメリットファンクション設定方法が全く異なるので面喰うことがあります。
OpTaliXはCodeV互換らしいのですが、用意されている最適化オペランドからすると全画角、全波長、全ズームポジションのスポット径やMTFを一括して最適化する感じがあります。
対してZemaxは各視野や各ズームポジションを個別に最適化していく傾向があります。
最もこれは『傾向』であって、OpTaliXでももっと細やかな最適化オペランドを設定することも可能です。
Zemaxの場合は一括して全部を面倒見るような単一オペランドは存在しないので、OpTaliXのようにざっくりとした最適化は苦手です。
長らくZemaxを使った身からしますと、この全体的なざっくりとした最適化がとても不安に思えることもあります。
(Zemaxにはデフォルトメリットファンクションという機能があり、非常に多数の最適化オペランドを一気に生成して全体最適化を行うことも可能です。しかし単一オペランドでこれを行うことは出来ません。)

 

両者のユーザーインターフェースがこれまた全く異なります。
OpTaliXはテキストエディタのような画面に、テキストとして最適化オペランドの設定を記述していきます。
Zemaxはエクセルのようなスプレッドシート様式の専用エディタの各セルにオペランドの記述を行います。
またZemaxは上述のように細かくオペランドを書いていくスタイルなので、メリットファンクション行数が数百行に渡ることも珍しくありません。

 

結局はどちらに慣れているか、性格に合っているか、ということなんでしょう。