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設計者コラム

#055 モンテカルロ解析速度比較(z2o)

OpTaliXで感度解析やモンテカルロ解析といった公差解析をやっていると『処理が早いな』と感じることが多々あったので、改めてOpTaliXとZemaxのモンテカルロ解析に掛かる時間の比較を行ってみました。
ターゲットは最近このブログでよく使っている以下のようなテッサー型レンズです。

Tessar

 

モンテカルロ解析の条件はOpTaliX、Zemax共になるべく揃えて以下のように設定しました。

 

①公差項目は双方共に44項目。これには厚み・間隔や曲率半径、屈折率、面シフト・ティルト、レンズシフト・ティルトなど一般的な項目が含まれています。
②誤差を与えると生ずるピントずれを補正するために、モンテカルロ解析では各サンプルごとに自動的に軸上でピント合わせを行います。
 回折MTF10本/mmの値が最大となるように、モンテカルロ解析中に各サンプルのバックフォーカス長に対して最適化を行ってこれを行います。
③②のバックフォーカス長自動調整後に各サンプルごとに10本/mmの回折MTFを軸上、±8割像高のメリジオナル、サジタルについて表示します。
④モンテカルロ解析サンプル数は双方共に200サンプルです。

 

最終的な所要時間は以下のとおりでした。

 

OpTaliX        37秒
Zemax    3分01秒

 

5倍近い、かなりの差が出ました。
前から感じていましたけれどもOpTaliX、結構色々と動作が早いんです。
OpTaliXはかなり良いソフトなんだけど、どうしてマイナーなんだろう…。