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設計者コラム

#021 VR光学系

最近はVR(バーチャルリアリティ)、AR(各超現実)の技術や製品が花盛りです。
ゲームやIT関連の大手企業は大抵、この手の製品を取り揃えていて実際に使ってみると結構な完成度でビックリします。
この分野の光学設計に関するお問い合わせも結構ありますね。
そこでちょっと試しに設計してみたのが以下の事例です。

VR光学系


自発光タイプの表示デバイスからの光を投影レンズに導き、ハーフミラーで一部を反射して目に入射させています。
眼には無限遠〜2m先からの映像に見えるので、ハーフミラー越しに見える景色とピント位置が合います。このため遠方の景色と丁度良く重なって見える状態になっています。

ところでこの光学系がちょっと?贅沢なのは色収差が取れていて色にじみがほぼ感じられない設計になっている点です。
また非球面レンズを使用しているためその他の収差補正状態が良好で、画面隅々まで非常にクリアなことも挙げられます。
光学系全般に言えることですが結像倍率が大きくなったり、画角を大きく取ると軸上色収差や倍率色収差といった色関係の収差が大きくなりがちでこれの補正が肝要です。
画像シミュレーションや光線収差、MTF評価をしてみたところバッチリな結果で満足しました。