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設計者コラム

#114 超広角レンズの光線追跡

 超広角でFOVが180度を超えると、ZemaxやOpTaliXでは光線追跡が困難になったりエラーが出ることがあります。
一番良くないのは、実像高設定を併用している場合で、そんな場合は画角設定に変更することをお勧めします。
FOVが180度以上になると、物体高設定も使えません。FOVが180度ということは真横90度の角度で光線が入射するわけですから、物体高が無限大になるからです。

 

特にFOVが220度なんてレンズは後ろ側から来る光線がレンズに入って来るわけで、それはもう光線追跡が出来ないなんていうケースも多々あります。
ここら辺はZemaxでは結構対策されているようで、"強力なレイエイミング"といった設定を色々と弄っていると光線が通るようになったりします。
 一方でOpTaliXでも丁寧に光線追跡を行う設定が用意はされていますが、どうもZemaxより弱い感じがしますね。
色々やってもダメだったらもうあきらめるしかありません。
ただし、開発元にメールを送ると結構気軽に対応してくれることもありました。
あまり超広角レンズを扱うことはありませんが、ここら辺は結構両者に違いが出て来るところです。
使い分けていると結構面白く思います。